裏千家初釜式でいただいた寿扇「延寿仙人掌」を調べるうちに新たに得た知識を書き留めておく。
中国湖北省当陽県玉泉山にある名刹「
玉泉寺」について。
時代 後漢代に創建、隋代に寺号を文帝より賜り、北宋代に最盛
開山 普浄禅師
備考 三国志の関羽の霊が出たという
静岡市にも同じ寺号を有す瑠璃山
玉泉寺があり、そちらのHPで「延寿仙人掌」そのままの語句を知ることができた。
以下は玉泉寺様HPからの転載である。
玉泉
延寿仙人掌 玉泉、
寿を延ぶ仙人掌
「仙人掌」は今日では一般に観葉植物のサボテンの宛字に使われているが、ここの仙
人掌はむろんそれではない。仙人が両掌をもって盤を捧持している形に作り、甘露を
受けるのに用いる杯盤のことである。古代の中国では不老不死を願う神仙思想とその
術とが喜ばれ、その一つとして「仙人掌という杯盤で、雲上の玉泉から湧き出る清浄
な甘露を受け、この甘露で玉の粉末を練り、これを服用すると齢が延び不老長寿が得
られる」という仙術が信ぜられていた。この「玉泉 寿を延ぶ仙人掌」とは、この消息を
表現したものである。
静岡市玉泉寺の寺号は中国玉泉寺を源とするであろうから、この甘露こそ李白の云う「清溪諸山に交流する玉泉、乳水」のことであろう。
参照 「仙人掌」を玉泉山にある峰のことともいう。
また、陝西省華陰市崋山にも仙人掌(仙掌、仙掌峰)という険しい峰があるらしい。
サボテンを仙人の両掌に見立て「仙人掌」という字をあて、翻ってサボテン状の峰を
仙人掌というのだろうか、ご存知の方にお教えいただきたい。
(つゞく 「
延寿仙人掌の余慶2」「
延寿仙人掌の余慶3」)
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