
去る1月16日、裏千家東京道場初釜式に参席した折、頂戴した干支の寿扇。
延寿仙人掌 えんじゅせんにんしょう
このままの語句は未だ見つけられないが、次の詩が出典であろうか。
これであれば子歳の、また吉祥の蝙蝠から「延寿」の意も理解できるが。
答族姪僧中孚贈玉泉
仙人掌茶 族姪
ゾクテツ(おい)の僧中孚
チュウフが玉泉の
仙人掌茶を贈るに答う
李白
嘗聞玉泉山 山洞多乳窟 嘗
カツて聞く玉泉山、山洞に乳窟多し
仙鼠如白鴉 倒懸清溪月 仙鼠は白鴉
カラスの如く、倒
サカサマまに清溪の月に懸る。
茗生此中石 玉泉流不歇 茗
チャは此中の石に生じ、玉泉は流れて歇
ヤまず。
根柯灑芳津 採服潤肌骨 根柯は芳津に灑はし、採って服すれば肌骨を潤す。
叢老卷綠葉 枝枝相接連 叢老は緑葉を巻き、枝々は相接連す。
曝成
仙人掌 似拍洪崖肩 仙人掌を曝成して、洪崖の肩を拍
ウつに似たり。
舉世未見之 其名定誰傳 挙世未だ見ず、其名定めて誰か傳へむ。
宗英郎禪伯 投贈有佳篇 宗の英郎禪伯、投贈して佳篇あり。
清鏡燭無鑑 顧慙西子妍 清鏡燭に鑑無く、顧みて西施の妍を慙
ハづ。
朝坐有餘興 長吟播諸天 朝に坐して餘與あり、長吟して諸天に播く。
この詩の序に以下のようにある。
余聞荊州玉泉寺近清溪諸山。山洞往往有乳窟。窟中多玉泉交流。
其中有白蝙蝠。大如鴉。按仙經。蝙蝠一名仙鼠。千歲之后。体白如雪。栖則倒懸。
蓋飲乳水而長生也。其水邊處處有說草羅生。枝葉如碧玉。
仙鼠センソとは、千歳を延びた鼠が姿を変えた烏くらいの大きさの白い蝙蝠を云うらしい。
未だ知らべている途中で不明な点が多々あるので、間違えは後日訂正する。
参照 裏千家HP「宗家ごよみ」
平成20年戊子歳 初釜式
参照
昨年の寿扇
(つゞく 「
延寿仙人掌の余慶 その1 玉泉寺」
(その後、静岡市玉泉寺HPでそのままの語句を見つけたので参照されたい)
「
その2 仙人掌茶」「
その3 長寿の鼠は蝙蝠と化す」
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