私は、二十年程前から「ぎおん田中屋」(京都)の下駄を愛用している。
かつて京都に住まいしていた頃から始まり、横浜に住まう現在も京都に行く時などに購入している。
十数年前に横浜に戻った折に、東京の老舗の履物屋を数軒訪ねたが、田中屋に代わる店が見つからなかった。
日常用の手ごろな値段でないし、好みの鼻緒がないのが理由である。
褻の日はほとんど下駄にしているので、年間5~6足ほど消耗する。
都会のアスファルトや地下鉄のエスカレーターを行き来していると、非常に歯が磨り減るが、鼻緒はまだまだ綺麗で捨てるに忍びない。
(土の道で生活をしたことがないので、磨り減り具合は比較はできないのだが)
そこで、ご主人に相談したところ、鼻緒を再利用してくれるとのことである。
先日も鼻緒を何本かまとめて郵送し、これは白木に、これは黒塗りに、と手紙に書いてお願いしたところ、本日それが返送されてきた。
書中に今年5月に廃業したとあり、とてもとても残念に思うし、途方に暮れている。
京都なら他の店でも同様の商品があったが、これから遠方で日用品を購入する気にはならない。
今後、下駄は何処で調達しようか。
(つゞく 「
下駄2」「
下駄3」)
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