
(つゞき 「
ほうき1」)
20年近く前、文楽「新版歌祭文 野崎村」で知った
おまじない。
お光は、恋敵お染が久松を訪ね来た時、戸口に
箒を逆さに立てる。
それ以前にも、歌舞伎で「野崎村」は観ていたのに、知らないが故に見過ごしていた行動である。
しかし、一度その意味を知ると、時代劇などで時折見かける。
文楽の時は、私が知らないと思ってか、知人が教えてくれたが、知らないや分からないは、つまらないのだと改めて思う。
さて、何を意味するか、ご存知だろうか。
ご年配、子供の頃にお年寄りと一緒に暮らした経験を持つ人には、当たり前のことなのかも知れない。
これは
逆箒サカサホウキと云って、早く帰って欲しい客を退散させるおまじないだ。
いわれは、逆さに立てた形が、神霊降臨の依代である
オハケと似ているためだというが、よく知らない。
ちなみに、撮影用に巻いた手ぬぐいは、文楽のかしら「つめ」の絵柄(桐竹勘十郎氏画)。
(参照 「野崎村」のおまじないをもうひとつ → 「
袂糞」)

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