昨日、五島美術館へ行った。
やまとうた1千年
~古今集から新古今集の名筆をたどる~
高野切が圧巻で、第一種、第二種、第三種が揃い、それぞれ複数点ある。
数年前、
出光美術館で古筆の展覧会があった時、その筆跡の美しさと3種の手が揃っていることに感動した。
壁面に掛けてあると
雲母がよく見えず、色々な角度から矯めつ眇めず眺めた。
光線の加減で幽かにでも雲母が浮かぶと、それにも驚嘆の声を上げそうになった。
今回の
五島美術館は、それを上回る点数で、贅沢な展示である。
また、巻子本の第三種が下に置いてあり、雲母がはっきりと分かる。
このように高野切の雲母を見たのは、初めての経験である。
他にも、珠玉の名品が並ぶが、紙幅に限りがあるので、記さない。
ところで、五島美術館所蔵の古筆を
目が覚えている。
多数並んだ中で、「あっ、これ」と思い、作品解説を見ると五島美術館蔵とある。
詳細は覚えておらずとも、家より近く、伺う機会の多い美術館なので、拝見することが多いためだ。
自分でも笑ってしまうのだが、身近な作品に思えてくる。
このような思い込みの出来る自分は、なんて幸せ者なのだろう。
知人と連れ立ち美術館に行くと、ひとつ頂けるとしたら、どれがいいか、という話によくなる。
作品への親近感は、他愛のないこの種の戯言に似ている。
追記 出光美術館でも、古今集1100年、新古今集800年記念の展覧会が開催されている。
平安の仮名、鎌倉の仮名~時代を映す書のかたち~
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