今日の稽古は逆勝手、重陽の節句(
参照 「
菊1」)の趣向。
具象の菊がちょっと出過ぎの菊尽しだが、稽古なのでお許しいただいて。
左上:待合
掛物 鵬雲斎大宗匠筆色紙「松菊萬年歓」
左中:本席
花 菊
花入 湯桶
左下:濃茶点前
棚 淡々斉好み千歳棚
写し
水指 広州窯白磁
薄器 菊蒔絵平大棗 初代鈴木光入造
右:生菓子
薯蕷餡製「
陶淵明」
さて、花だが、茶花向きではないが大輪の菊があったので、それを入れる器として湯桶を選んだ。
水指に用いようと入手したもので、大型なので饗膳の湯桶ではなく、盥の湯桶だろう。
角盥に湯水を注ぐには楾(半挿)
ハンゾウが付属し、盥には片口タイプのようである。
丸に三つ細柏は、土佐山内氏の家紋(丸に土佐柏ともいう)だが、この湯桶の由来は分からない。
千歳棚は「千」の字に象られた柱に松唐草蒔絵がなされ、格調高く慶事向きで、名称も重陽に相応しい。
蒔絵の棚に蒔絵の棗はうるさいかと想像したが、実際取り合せしてみると、棚は溜塗に黒漆、棗は黒塗に朱漆なので悪くない。
菓子は、黄身餡を包んだ薯蕷餡を光琳菊形に。
銘「陶淵明」は、菊を愛した詩人の名(
参照 「
四君子と四愛図」)を付けた。
ちなみに緑水庵のあるビル「東籬苑」は陶淵明の詩に因む。
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