千家流茶道の七事式における香は、志野流香道を規範にしている。
七事式を制定した表千家7代如心斎、裏千家8代一燈、江戸千家祖川上不白(如心斎高弟)、堀内家2代宗心、塗師3代彭祖宗哲らが志野流松隠軒蔵「諸国香道門人帳」に名を連ねている(『西山松之助著作集 第1 家元の研究』吉川弘文館)。
また裏千家11代玄々斎も志野流を学んだと聞いている。
七事式とは「花月」「且座
シャザ(表千家はサザ)」「員茶
カズチャ(表千家は数茶)」「茶カブキ」「一二三」「廻り花」「廻り炭」の七式で、聞香
モンコウがあるのは「且座」。
私は裏千家を学んでいて、表千家・武者小路千家・江戸千家に関して不案内であるが、裏千家では七事式から派生した式が多数あり、「香付花月」「東貴人且座」「二人貴人且座」「仙遊」「三友」で香を聞く。
聞香はないが、本来は香道具の「折据
オリスエ」は水屋で役や席順を決める時に用いられ、席中でも「花月
(細分化すると十式以上ある)」「一二三」「仙遊」「法磨」「唱和」で用いる。
また香道にない中折据
(上右)は「雪月花」、大折据
(下)は「員茶」「茶カブキ」「花寄」で用いる。
香道具「十種香札」も香道とは用い方が異なるが、折据とセットで用いる。
(つゞく 「
千家流と志野流の香道具2 折据」)
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