
「西王母」と云う名の椿がある。
幕末の加賀で生まれた椿で、11月から4月まで炉の時期いっぱい咲いてくれる。
西王母とは中国神話の女神で、西方に住し不老不死の桃を有する(
参照 「
三千歳」)。
椿の名の由来は、蕾の形または花の形が桃果に似るからと聞く。
本当に、桃のようにふっくら可愛い色と形だ。

上巳の節句は、字の如く古代中国では3月の初めの巳の日であったが、魏(BC403-225)の頃3月3日に固定されたそうだ。
ちなみに今年の旧暦上巳は4月4日。
また、3月3日は新暦では既に終わったが、旧暦は4月2日。

中国では上巳には桃花を供え、桃酒を飲んだが、日本でも同様で「桃の節句」とも云う。
桃の花には果樹の桃と鑑賞用の花桃があるが、どちらも新暦3月には咲かないので、やはり年中行事は旧暦で催したい。
右の花桃は、一昨年4月2日に撮影。
閑話休題、椿「西王母」、早咲きの椿は少ないので11月の茶席にも入れるが、やはり上巳節の趣向に相応しい。
昨日の蕾が今日開いた(上と下)。
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