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2014年 02月 22日
![]() 能『融』は貫之の歌、『古今集』の注釈書『顕註密勘』に想を得て作られた。 河原左大臣カワラノヒダリノオホイマウチギミの身まかりての ち、かの家にまかりてありけるに、塩竃と言ふ所の様 を作りけるを見て、詠める 貫之 きみまさで煙たえにし塩竈の うらさびしくも見えわたる哉 ( 『古今和歌集』岩波書店) これは河原左大臣の六條河原にいみじき家作りて、池を掘り水をたゝへて、うしほ毎 月三十石まで入れて、海底の魚貝等をすましめたり。陸奥国の塩竈の浦をうつして、 海士の塩屋に烟をたゝせてもてあそばれけるに、後おとと失せられて後、塩竈の烟 絶えたるを見て、貫之のむしよめる歌也 (『顕註密勘』 藤原定家) 左大臣源融が六条河原院に豪華な邸宅を構え(一説に融は光源氏のモデルと云われる)、陸奥の塩竈の浦の風景を模した。 難波から30石の海水を邸宅に運んだと云うが、30石は3000升、1升は現在は1.8リットルだが平安時代はおおよそ1.1リットル位(諸説あるようだ)とすると30石は3300リットル。 その海水を塩釜で焼いて塩屋の烟の立つ風情を楽しむとは、なんと豪奢なことだろう。 『伊勢物語』81段でも、以下のように語られている。 昔左のおほいまうちぎみ、いまそかりけり。 賀茂川の辺ホトリに、六條わたりに、家をいと面白く造りて住み給ひけり。 神無月のつごもりがたに、菊の花うつろひ盛りなるに、紅葉のちぐさに見ゆる折、みこた ちおはしまさせて、夜一夜酒飲み遊びて、夜明けもて行くほどに、この殿の面白きをほ むる歌よむ。 そこにありけるかたゐ翁、板敷のしたにはひ歩アリきて、人にみなよませはててよめる。 塩竈にいつか来にけむ 朝なぎ釣する船はここによらなむ となむよみけるは、陸奥ミチの国に行きたりけるに、あやしく面白き所々多かりけり。 わがみかど六十余国のなかに、塩竈といふ所に似たる所なかりけり。 さればなむ、かの翁、さらにここをめでて、塩竈にいつか来にけむとよめりける。 夢幻能『融』の前シテの老翁が後シテでは融として登場するが、説話でも融が幽霊として河原院に度々登場する。 後世の人々は融が河原院に未練を持っていると考えたのだろう。 『江談抄』巻3の32話「融大臣の霊、寛平法王の御腰を抱く事」 (12C前) 『今昔物語』巻27の17話「東人、川原の院に宿りて妻を取られたる語」 (12C前) 『今昔物語』巻27の2話「川原の院の融の左大臣の霊、宇陀の院に見え給ふ語」 『古本説話集』巻上27話 (12C前) 『紫明抄』(13C後) 『宇治拾遺集』巻12の15話「河原院融公の霊住む事」 (13C前) 『古事談』巻1の7話「七源融の霊、宇多法皇の腰を抱く事」 (13C前) cf.『源氏物語』4帖「夕顔」、『伊勢物語』6段「芥川」 (参考文献 金剛流謡本『融』檜書店、他) (つゞく 「塩焼3 能『松風』」) (f Likeはフェイスブックに登録の方のみ反映) 両方のclick! ありがとう。 → ![]()
by ryokusuian
| 2014-02-22 22:51
| 能・文楽・歌舞伎
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