喫茶のグランドオープン初日を「八朔」としたのは意図したわけではありませんが、新しいことを始めるのになんとも縁起良いことです。
「八朔」は「田の実
タノミの節会」(転じて「頼み」)とも云い、江戸時代なら町衆は主家へ、大名は将軍家に挨拶に行きました。
今でも裏千家の主だった門人は裏千家お家元へ、京都祇園甲部の舞妓・芸妓衆は井上八千代さんへ、
など厳粛な儀式が行われています。
今週1日(木)・2日(金)・3日(土)の生菓子はしんこ製「藤の花」で、八朔の行事菓子です(
参照 「
藤の花」)。
初日を祝儀菓子でおもてなしできるのは喜ばしいことです。
材料:米粉・砂糖・いら粉・
天然色素⑩紫・天然色素青⑨
『茶菓子歳時記』(鈴木宗康著、淡交社)に以下のようにあります。
『東雅』に「フジとはフシ(節)という語の転じたもの」云々の記述があるのをみると、
八月一日を一つの夏の節として、この菓子を用いたのではないかと思われる。また、
藤の房が長いことにかけて、上下のつながりの教えもあるとの説もある。
友人溝口氏(『
福を招く お守り菓子』の著者、講談社)のfbページ「お守り菓子」には、「藤は無事を意味する」とありました。
伝統的な歳時なので、長い歴史の中で諸説できたのでしょう。
(参照 「
藤の花 '15」)
◆salon de thé 緑水庵の
8月の日程
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