(つゞき 「
大和・京への旅4」)
元興寺禅室で春季特別展が開催されていた。
須田剋太
と元興寺を愛した芸術家たち-杉本健吉・棟方志功
通常非公開の禅室を会場としているだけでも贅沢なのに、作品と私の間にはガラスも結界もないのだ。
剋太の作品をまとまって見るのは初めて。
まず入ってすぐの大衝立の迫力に圧倒されたが、小品も力強い。
ここに展覧されている作品は、剋太が元興寺に40年余に渡り寄贈したものらしいので仏像が多い。
他には身近なモティーフ、童子、花卉(桔梗・蓮)、蔬菜(茄子・南瓜)、果子(葡萄・石榴)、魚貝(鮃・蟹)、動物(鶏・蛙)など。
禅画だな、と思った。
これらも仏と見たのではなかろうか。
例えば、右の画賛は牧谿の対幅「柿栗図」を意識していると思われ、大燈国師の偈が添えられている。
(誤解を避けるため書き添えると、「禅室」という名称
だが元興寺は禅宗寺院ではない)
健吉の鬼や志功の地蔵菩薩なども心に残る。
彼ら芸術家と元興寺の交流のエピソードも特筆すべきものがあるが、書き尽くせないので省略する。
真言律宗 元興寺を出た後は、華厳宗 元興寺に遺る塔跡も見に行った。
(つゞく 「
大和・京への旅6」)
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