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2012年 12月 25日
![]() 元来のぼうろは小麦粉で作るもので、『江戸町中喰物重寶記』(1787)により、丸ぼうろ・花ぼうろ・胡麻ぼうろなどがあったことが分かる(『御前菓子秘伝抄』の「胡麻餅」は胡麻ぼうると思われる)。 長崎の丸ぼうろは幕末から明治にかけて卵を多く入れ、落とし焼きするようになり当初より軟らかい。 沖縄の花ぼうろも卵が入るようになったものの、『御前菓子秘伝抄』『和漢三才図会』を見るに、当初とほとんど変わらないと思われる。 蕎麦粉の蕎麦ぼうろと馬鈴薯澱粉(片栗粉)の衛生ボーロは、明治以降に販売された。 (ネット検索で、蕎麦ぼうろの起源を秀吉が北野大茶会で云々を見たが、どこから出た話なのだろう?) さて、「ぼうろ」の語源は、ポルトガル語で焼き菓子・ケーキを意味するbolo(カステラはCastella-bolo、biscoitoもboloのひとつ?)らしい。 戦国時代、南蛮人の司祭がキリスト教布教のため南蛮酒を贈ったが、下戸には南蛮菓子で、そのひとつに「ぼうる」がある(『太閤記』1626)。 『御前菓子秘伝抄』(1718)の「ぼうろ」の材料は小麦粉・白砂糖のみ、「ちいさき丸きかね云々」と説明されるピザカッターのようなもので色々な形に切っていて、名称は出て来ないが「花ぼうる」である可能性は大きい。 また、銅の鍋に銅の蓋をして上下から焼く(ダッチオーブンのように)のは、今でも「味噌松風」でなされる焼き方で、現在のオーブンである。 はうる 小麦の粉壱升に白沙糖二合入、水にてこね、やはらかにもみ、うとんのこと くのし、ちいさき丸きかねに車のやうにまはし候様に仕ツカマツリ、ゑを付て、其かねを 持て形ナリ色々に切、銅アカヽネなへに入、かねのふた仕、上下ウヘシタに火を置きやき 申候。但し、下の火、上の火よりつよく置て能御座候。 『和漢三才図会』(1723頃)には、唐菓子「捻頭ネントウ(和名ムギカタ)」に南蛮菓子「ぼうる」の訓みを当て、さらに「捻頭は今云うぼうるである」と註をつけている。 図が載るが、「花保宇留ボウル」「波留天伊ハルテイ」は現在の沖縄の「花ぼうる」と同じ製法と思われる。 「花実の形に作り、これを炒り、以て木の実に代う、因みて干菓子と名づく」とあって、花ぼうろが果物の代わりとなされたというのが興味深い。 ここでは、鍋の上に浅く平たい鍋を重ねて蓋とし、その蓋鍋に炭火を盛って上火としている。 (略)以二沙糖汁一溲(コネテ)レ麪(ムギノコ)、而作二花實之形一熬(イリ)レ之、以代二果子 (コノミニ)一、因名二乾果子一、其熬鍋之蓋(フタニモ)、亦以二鍋淺匾(ヒラタク)一、盛二炭 火於蓋鍋一熬レ之、 興味のある方のために、『江戸町中喰物重寶記』『太閤記』『和漢三才図会』の原文を載せておく。 参考文献 『近世菓子製法書集成 1』平凡社 『和菓子の系譜』中村孝也著、淡交社 画像のぼうろ、オーブンがないのでまずフライパンで下側を、魚焼きグリルで上側を焼いた。 原材料:小麦粉・上白糖・卵・重曹 (古えは卵・重曹なし) (つゞく 「松葉」) (f Likeはフェイスブックに登録の方のみ反映) 両方のclick! ありがとう。 → ![]()
by ryokusuian
| 2012-12-25 12:42
| 和菓子
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