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2012年 11月 28日
『源氏物語』に出てくる「子の子ネノコ餅」は、亥の日の餅(参照 「玄猪3」)を盛り直し、翌日の子ネの日の餅と洒落て云っているもので、普通名詞ではない。
源氏が紫上と新枕を交わした翌日は10月亥の日、夜になり「亥の子餅」が進上された。 源氏は惟光を呼び、「この餅のことだが、こんなに①たくさん仰々しくせずに、明日の暮(新婚3日目にあたる、色とりどりの亥の子餅を白一色にして三日夜餅ミカヨモノモチイを暗示)に持ってきておくれ。今日は②忌み日なのでね。」と微笑んで云い紛らわされた(縁起が悪い日であることを明日持ち来る口 紫上の年の数だけ盛ってみた 実にしている)。 惟光は察しのよい男で、「なるほど③睦びの初めは吉日を選んで召し上がるべきです。さて、子の子(翌日は子の日なので亥の子餅をもじる、また「寝」にもかける)はいくつ御用意いたしましょう。」と真面目ぶって申し上げると、源氏は「★三分の一ぐらいでよかろう。」とおっしゃった。 惟光は、意匠をほどこし、餅を④数皿に盛り、その皿は華足(花の形の彫刻を施した台)にのせ、周りに気づかれないように香壺を入れる筥に入れて調えた。 以下、原文。 『源氏物語 一』葵 その夜さり、亥の子もちゐまいらせたり。 かゝる御思のほどなれば、ことことしきさまにはあらで、こなてばかりに、おかしげなる檜破子ヒワリゴなどばかりを、色々にてまいれるを見給て、君、南の方に出で給て、惟光を召して、「このもちゐ、かう①数々に所せきさまにはあらで、あすの暮れにまいらせよ。けふは②いまゝゝしき日也けり」とうちほゝ笑みての給御けしきを、心とき物にて、ふと思よりぬ。 惟光、たしかにもうけたまはらで、「げに、③愛敬アイギョウのはじめは日選エりして聞こしめすべき事にこそ。さても子の子はいくつか仕ツカうまつらすべう侍るらむ」とまめだちて申せば、「★三が一つかにしてあらむかし」との給に、心得はてて立ちぬ。 物馴れのさまや、と君はおぼす。 人にはいはで、手づからといふばかり、里にてぞ作りゐたりける。(略) (新日本古典文学大系19、岩波書店) 補足 ①亥子餅は色々也、三日夜餅は白一色なれば数々にはあらでと云なり。(『河海抄』1362頃、 四辻義成著) ②當座のまぎらはしにの給ふなるへし、亥の日は重日なれは也。(『細流抄』1510、三条西実隆) (緑水庵註:亥月亥日の重日。陰陽道で亥は陰・地・坤、巳は陽・天・乾) ③円明寺関白抄云、貴人の執聟嫁娶の式、吉日は戌日を用、仍(緑水庵註:ヨリテ)次日は亥 日、第三日は子日也。(『珊瑚秘抄』1397、四辻善成著) ④此餅は昔は銀器四杯に盛りたるを(略)。(『源語秘訣』1477成立、一条兼良著) ★「三か一」は「源氏物語三箇大事」のひとつ「子の子餅」の要訣。 志野流香道の「源氏三習サンナライ(サンシュウ)香」は、「三箇大事」すなわち「楊名介ヨウメイノ スケ」「とのゐもの袋」「子の子餅」に拠る組香である。 (f Likeはフェイスブックに登録の方のみ反映) 両方のclick! ありがとう。 →
by ryokusuian
| 2012-11-28 12:34
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