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2012年 08月 27日
(つゞき 「女郎花2」)
名にめでておれる許バカリぞをみなへし 我おちにきと人にかたるな 僧正遍照 僧正遍照がもとに、奈良へまかりける時に、 男山にて女郎花を見て、よめる をみなへし憂しと見つゝぞ行ユキすぐる おとこ山にし立てりとおもへば 布留フルノ今道 能「女郎花オミナメシ」では、上の2首の歌が引かれる。 名前にひかれて折っただけのことだほんとに、おみなえしよ。 わたしが堕落してしまったと人に言うなよ。 おみなえしを、苦々しいと繰り返し見ては通り過ぎて行くよ。 「男山」即ち「男」という名のある場所になんか立っていると思うので。 (以上、日本古典文学大系『古今和歌集』) 『万葉集』では、ヲミナは姫・美人・娘(子)・佳人と表記し「女」の意、ヘシは「圧し」の意である(諸説ある)。 『和名類聚抄』(承平年間 931-938 成立、源順編纂)には、 新撰万葉集云女郎花倭歌云女倍芝 乎美那閉之今案花如蒸粟也所出未詳 『新撰万葉集』で「女郎花」の表記は初出してはいても、ヲミナヘシは単なる「女ヲミナ」であったのに、遍照作「名にめでて」以後はヲミナヘシに新たな像が付与された。 すなわち「我落ちにきと人に語るな」と詠まれ、僧をも堕落させる妖しく美しい「女」である。 女郎花は山野に自生するため「野の女」に見立てられ、恋人ではない「旅の野で男を魅了する女」となったのである。 能「女郎花」の頼風の妻は、そういった女なのかも知れない。 ところで、能「女郎花」の詞章シショウに「花の色は蒸せる粟の如し、俗呼ヨバって女郎ジョロオとす、戯れに名を聞いてだに偕老カイロオを契ると言へり」(金剛流謡本、檜書店)とあるのは、『和漢朗詠集』上巻(1018頃成立)の詩に拠る。 詠女郎花 源順 詠花色如蒸粟 花の色は蒸せる粟の如し 俗呼為女郎 俗呼びて女郎と為す 聞名戲欲契偕老 名を聞きて戯れに偕老を契らむと欲すれば 恐惡衰翁首似霜 恐らくは衰翁の首霜に似たるを悪まむことを 源順は『和名抄』『和漢朗詠集』で、女郎花を蒸した粟のような花と云う、来年作る錦玉羹「女郎花」(参照 「女郎花2」)は花を道明寺粉でなく粟で表現しよう。 参考文献 『歌ことば歌枕大辞典』久保田淳・馬場あき子編 角川書店 1999 (つゞく 「女郎花4」、参照 「男郎花」) (f Likeはフェイスブックに登録の方のみ反映) 両方のclick! ありがとう。 →
by ryokusuian
| 2012-08-27 06:40
| 能・文楽・歌舞伎
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