
過日、茶の湯稽古のため「浜土産
ハマヅト」もどきを作った。
いわゆる琥珀羹で、去年(
参照 「
浜土産'11」)はカラメルで風味と色付けを、今年は
米飴でした。
材料:砂糖・米飴・寒天・大徳寺納豆
「いわゆる琥珀羹」… 錦玉羹(金玉羹)と琥珀羹の名称につき、私は漠然と以下のようにとらえている。
錦玉羹は寒天で固めた、練羊羹や芋羊羹のように餡を練り込んだものは除いた、透明なもので、また琥珀羹は琥珀色の錦玉羹と。
しかし、名称は曖昧で、両者を同一とすることもあるようだ。
『菓子話船橋』(1840)には、金玉糖が載る。
金玉糖 ❍唐三盆砂糖 八百五十目 ❍白角天 二本半
是もまづ砂糖を煎じ詰て、角天を右の通りに煮崩し置、砂糖の程よくつまりたる所へ
水嚢にて角天を漉込て、よくかきまはして塗物の器へ流してさますべし。
参考までに、同書には小豆餡・白大角豆餡・小豆の粒・九年母
クネンボ(緑水庵註:インドシナ原産の柑橘類)・紀州蜜柑・柚子・卵黄・麦こがし・八重成小豆
(緑水庵註:緑豆)・黒胡麻・百合根・薯蕷・薩摩芋・栗などを入れて寒天で固めたものが載るが、琥珀色の金玉糖はない。
なお、
寒天は万治年間(1658-1660年)頃には製造されていたらしい。
参考文献 『近世菓子製法書集成 1』(東洋文庫・平凡社)
(参照 「
浜土産'13」)

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