(つゞき 「
その5」)
パスポート最後は、
ボーダレスアートミュージアムNO-MA。
予備知識がなかったので、受付で現代美術の美術館なのかと質問したところ、正規の美術教育を受けていない人の美術館ということだった。
明確には解らないまま見始めて、「あっ!これ、障害者の」。
何年か前にNHK「日曜美術館」で紹介していた非常に印象的な障害者のアート、それであった。
(帰宅後の検索で、2008年放映の「
絶対唯一の表現者たち アウトサイダーアートの世界」と判明)
実際に目の当たりにして映像とは較べられない衝撃!心をがっと鷲づかみされるよう。
10代から20代前半くらいは、美術に対しても経験値が少なく、初めてのものに衝撃を受けたり、その後の美意識を変えるような作品に出合うことも間間あったが、30歳過ぎからはそう云うことがまずない。
久々の感覚である。
「新日曜美術館」で最も惹きつけられた澤田真一氏のとげで埋め尽くされた陶芸もあった。
他にも心惹かれたのは、中島涼介氏の漢字、橋脇健一氏の淡々とした作品、富塚純光氏の絵と文字の融合、作久田祐一氏の色紙の貼り絵など。
ボーダレスアートとは、アールブリュット(生
キの美術)やアウトサイダーアートとも云い、日本では福祉施設で作られた作品が多いため「障害者の芸術」と評価されがちだが、必ずしも知的障害や精神障害をある人の芸術ではないとのこと。
いや、定義付けは何でもよい、心打つ作品に出会えた事は嬉しく、色々考えさせられた。
NO-MAがパスポートに入っておらずば、ここを知らなかっただろう、とても有意義な企画だ。
さて、今回の近江八幡は1日だけで、ウイリアム・メレル・ヴォーリズに焦点を当てて建築巡りを出来なかったので、次回はそれもしたい。
なお、近江八幡には名物が多く、丁稚羊羹・丁子麩・赤蒟蒻などを購入。
一人旅の夕食は、ホテルで簡単なものと地酒をいただきながら寺や美術館等のしおりの整理や使ったお金の記録をし、1日を振り返るのが好き。
今回は鯖寿司と地酒「月の観音」「七本鑓」で、アトピーのため2ヶ月程い
ただかなかったお酒をこの旅から解禁してしまった。
いつもは旅行鞄に入れるぐい吞を、飲まないと思って持って来なかったのが残念だった。
ちなみに抹茶茶碗も持ち歩いていない … あらら。
(つゞく 「
その7」「
発達障害」)
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