
(つゞき 「
花供御 1」)
『御前菓子秘伝抄』で「こいただき」の製法を読んだ時(
参照 「
引千切」)、「ほしつきさん」を連想した。
「小戴」は小さな平たい白餅に塩味のつぶし餡を少量戴くとあるが、塩餡を小さな餅に置き換えたら「星付き餅」で、どこか繋がっているように思われる。

「星付」をご存じない方があろう、私は京都に住むまで知らなかった。
正月に知人宅(土間の通り庭のあるような伝統的な
町屋)を訪問した時、色々な場所に供えてある餅を説明してもらったことがある。
床の間に大きな鏡餅(おかがみさん)、神棚にはそれより小さい鏡餅、仏壇には御華束(おけそくさん)だが、井戸・竈
クド・走り・風呂・便所などには星付
上:戴餅(小戴) 下:星付
(ほしつきさん)である。
供え方は、場所により木地折敷に半紙・裏白を敷いた上にのせたり、半紙だけだったり。
小さな小さな指先ほどの餅が付いた小餅で、画像がないと判り難いと思ったので本当は搗き餅であるが餅粉で作ってみた。
なお、「戴餅」と「
珠母」は『類聚名物考』に「あこや餅 (略) 今云ふいただきといふ物」とあるように良く似るが、『御前菓子秘伝抄』記載の「こいただき」はもち米、「あこや」はうるち米である。
(つゞく 「戴餅 2」)
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