花木の中では梅が一番好きだ。
2月の菓子は圧倒的に梅の意匠が多く、昨日も茶の湯稽古のため、こなしで梅を作った。
しかし、いざ銘を付けるとなると、異名や関連のある事物が数え切れないほどあって迷う。
中国で、梅は類似対象の組み合わせの中に全て入り、それも白梅を指すと云う。
2種~花の兄弟(梅・菊)、歳寒の兄弟(梅・水仙)
3種~歳寒の三友(松・竹・梅)、三清(梅・竹・水仙)
三君(梅・沈丁花・水仙)
4種~
四君子(梅・菊・蘭・竹)、
四愛(梅・菊・蘭・蓮)、四花(梅・菊・蝋梅・水仙)
四清(梅・桂・菊・水仙)、雪中四友(梅・蝋梅・水仙・山茶花)
10種~十友(茶蘼・茉莉・瑞香・荷花・巖桂・海棠・
菊花・芍薬・
梅花・梔子)
12種~十二客(牡丹・
梅・
菊・瑞香・丁香・蘭・蓮・茶蘼・桂・薔薇・茉莉・芍薬)
30種~三十客(省略)
日本では、渡来年代など不明な点も多いが、ともかく梅の渡来説があり、梅を詠じた歌の初出は727年(『万葉集』)だそう。
現在の日本では花と云えば「桜」の感があるが、それは平安朝以後であり、奈良朝では中国文化の影響を受け、花と云えば「白梅」であったとのこと。
参考文献 『花の由来』安藤宗良著(婦人会出版)
『中国名数辞典』川越泰博編(国書刊行会)、他
(つゞく 「
梅2 梅の異名1 」)
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