(つゞき 「
フルーツポマンダー1」)
フルーツポマンダーは16世紀頃に作られ始め、現在ではクリスマスに贈答されるそうだが、その原形であるポマンダーについて調べてみた。
◆(仏語)pomme d'ambre が語源
(Pomme:リンゴ、ambre:龍涎香
リュウゼンコウ)
②香辛料をまぶす
◆龍涎香と琥珀は名称は同じくambre
(アンブル)
◆龍涎香は至宝の香料で、抹香鯨の体内に生じる結成物(原因は不明な点も多い)
・甘美な匂いの香料または保留剤として、焚香料・化粧料・飲食料・生薬・媚薬
・7-8C アラビア ➝ 8-9C 中国 ➝ 16-17C 欧州で特に流行
・日本 14-15C 文献に名の記載 ➝ 17C 南蛮人が近海の良質龍涎香に注目
(日本では「鯨の糞」と呼んでいた)
◆中世欧州で、疫病除け・魔除け等のため身に付けた
◆大雑把に分けると
・香料(練物)を林檎のような玉にして(13C~)
龍涎香
(アンバー)の他、麝香
(ムスク)・肉荳蒄
ニクヅク(ナツメグ)・乳香
(フランキンセンス)など
・金・銀・象牙・宝飾などで作った容器に詰める
(「
匂い玉を持つ少女」が、身に付ける方法や実物が理解し易い)
参考文献
ものと人間の文化史 27『香料-日本のにおい』山田憲太郎著(法政大学出版局)
『トラディショナルポプリ
英国の香りと彩りを味わう』ペニー・ブラック著(主婦の友社)
『香りの百科事典』(丸善)、他
(つゞく 「
フルーツポマンダー3」「
番外」)
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