(つゞき 「
酉の市1」)
②「酉の祭」は、各地の大鳥
オオトリ神社の祭礼というが、関西にはなく、関東独自の年中行事である。
関西で、「酉の市」に近いのは「えべっさん」だろうか。
十日ゑびすは大坂今宮戎神社・西宮戎神社などが有名だが、京都ゑびす神社、「人気大寄せ」が可愛い、にしか行ったことがない(後日、恵比寿講について書く)。
閑話休題、大鳥神社の本社は、和泉国一の宮「大鳥神社」(大阪府堺市)で、祭神は大鳥連祖神
オオトリノムラジノオヤガミ・
目黒大鳥神社「開運熊手守」 日本武尊
ヤマトタケルノミコト 。
一方、関東では「
鷲宮ワシノミヤ神社」(埼玉県久喜市)とも云われるようだ。
祭神は、天穂日命
アメノホヒノミコト・武夷鳥命
タケヒナトリノミコト・大己貴命
オホナムヂノミコト。
土師
ハジ氏が、この地へ移住し先祖である天穂日命を祀ったのが起源ではないかとも考えられ、「はし」が「わし」になったという説もある。
④酉の市の縁起物は、「熊手」「黄金餅」「頭芋」とのこと。
花又村の鷲
ワシ大明神を祀る農村の収穫祭を起源とする「酉の市」、当初は農具や農産物が商われ、その実用の熊手が縁起物の熊手に発展した。
現在、露天商では大型で華やかな縁起熊手が売られるが、私は浅草長國寺と目黒大鳥神社の社務所で「開運熊手守」という小型のものを授与していただいた。
浅草長國寺の「かっこめ熊手守」(右)は、小さな竹の熊手に稲穂を付けたお守で、福娘が
切り火で清めてくださる。
江戸時代には、これを髪や襟首に挿すと強運に恵まれると云われたそうだが、もう少し小さかったのか、現在のは髪に挿すには大き過ぎる。
稲穂のついた熊手を髪に挿すと云うのは、京都で正月に
稲穂の簪を挿すのを想起させる。
正月三が日に挿して、開運祈願したと云うおかめのついた「かんざし熊手」(
参照 「
昔の熊手」)が可愛い。
欲しいなぁ、現在も作っているお店がないのかしら?
(つゞく 「
酉の市3」)
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