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2010年 09月 08日
(その1・その2 つゞき)
「その2」で左利きの手前の型が創始されたと仮定した。 ところで、茶の湯は「茶を媒とした直心の交わり」、相手(客)あってのもので、亭主や客の、そして道具の、位置・順序・動作は互いに繋がっている。 左利きの動作を想定すると、亭主と客、また客同士も所作が潤滑に行えないこと夥しい。 例えば、亭主が右利き、正客が左利き、次客が右利き、三客が左利きとしよう。 茶事の懐石で、焼物や漬物は一つの鉢に人数分盛り、取箸を添えて、対面する客に鉢を手渡す。 亭主は、左利きの正客のために左に取箸の天(箸先と逆側)が向くよう添えたならば、正客は右手に鉢を抱えたまま左手で焼きものを取る。 その鉢を横並びの次客に手渡しするのだが、鉢を抱えたまま右利きの次客のため箸の天を右に変えねばならないが、それは利き手でない方で焼物を取るよりややこしい。 そして、次客は三客のために、三客は亭主に返却のため、この煩瑣な所作を繰り返すことになる。 小吸物椀、現行では右利きの客が取り易いように、客から見て折敷の右上に置く。 これを、利き手に合わせて右に置いたり左に置いたりしたら、隣の客同士の物の置き場所に困ることも出てくる。 また、右利きの亭主が対面する客に酒を一献差上げる場合、右手で燗鍋の手を持ち、口が左を向くようにして注ぐ。 千鳥の盃の時、対面する相手に酒を注いでもらうため、相手が右利きならば180度向きを変えて相手が右手で持ちやすいように畳に置く。 しかし、相手が左利きならば、左手で燗鍋の手を持つように置いてあげねばならない。 次に、左利きが持ちやすいようになっている燗鍋を対面する右利きの亭主が持ちやすいようにするには … これが何度も繰り返され、頭の中はかなりの混乱をきたす。 現行の所作でさえ文字だけで説明するのは困難(特に千鳥の盃)だから、あえて左利きの動作を考慮した場合の充分な説明は省いた。 ただし、書いている私でさえややこしいのだから、複雑になることだけはご理解いただけたかと思う。 これらは、ほんの一例で、左利き型に位置を変えたり、位置は変えずとも左利きの動作を行うと、進行の流れが停滞もしくは中断してしまう場面が多く出てくる。 話はかわるが、香道の執筆は左利きの人も右手で筆を持つ。 硯を文台の右側に置くので、そうでなくてはならない。 では、硯を文台の左側に置けば良いかと云うとそうはできず、そうすると左側に座る香元との兼ね合い上、不都合が生じる。 その他、香道は茶道よりも道具の位置に動かし難いものが多くある。 このように、茶や香は一人でしているのではないから、左利きの型と右利きの型は混在できない。 つまり、両者は同席できないこととなる。 四規七則の規に「和」があり、則に「相客に心せよ」がある。 武道も同様で弓道や剣道に左利きの体配がないのは、西洋のスポーツに較べ勝敗だけがすべてではないからであろう。 儀礼の精神に基づき、己の道を修め、他者と相和すことも大きな目的である。 以上、私学んでいる裏千家茶道・志野流香道の手前作法を基に書いたので、他流では違いもあるかと思う。 誤りがあれば御指摘いただきたい。 その4では、左利きの方が、現行の右利きの動作を行うことについて考えたい。 ![]()
by ryokusuian
| 2010-09-08 14:19
| 限定不能な芸道
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