(「
その1・
その2 つゞき)
「白楽天 その2」で「琵琶行」にふれたが、潯陽江
ジンヨウコウ香合と云うのがある。
鎌倉彫香合の一。
白楽天の「琵琶行」に詠まれた潯陽江の故事にちなんで、松樹と酒瓶を彫り出し、
波を背景にあしらったもの。
外箱に「官※子
カンイツシ」作の貼紙がり、伝来は信長-秀吉-西本願寺となってお
り、文如上人の箱書が見られる。
同じ図柄の香合では、仙台公伊達家伝来銘「松島」、根津美術館蔵銘「猩々」など
が知られる。 (「角川茶道大辞典」)
「角川茶道大辞典」で調べるまで、潯陽江香合は「猩々」の留守文様かと思っていた。
しかし、上記の「潯陽江の故事」とは何をさすのだろう?
「琵琶行」の解説を一通り読んでも、琵琶を弾く女性の話なのか何なのか分からない。
それとも「詠まれた故事」ではなく、「詠まれた潯陽江」で、故事はやはり「猩々」のこと?
畠山記念館蔵「潯陽江」、根津の「猩々」は拝見しているが、「官※子」作と「松島」は所蔵先も知らないし、見ていない。
※イツの漢字はIMEで手書きしても出てこない。
(了)
←click! (クリックいただくと、ランクアップ) ありがとう。