昨日の
謡の稽古、「芦刈」が次回で終るので次は何をしたいかと、先生に聞かれた。
先日、
根津美術館「国宝燕子花図屏風」で観た作品から発想した。
構図が素晴らしい「白楽天図屏風」は以下の解説があったが、能「白楽天」を観たことがなく、筋も分からないので屏風が読めなかった。
謡曲「白楽天」では、唐の詩人白楽天が日本海上で一人の老漁夫
(実は和歌の神、住吉明神)と遭遇し知恵比べをする。
明神は神風を起こして、白楽天の船を唐土に吹き帰してしまう。
本図はその知恵比べの最中を描いたものであろう。
そこで、「白楽天」を希望したが、金剛流では最近ほとんど上演がなく、古い謡本しかないので却下された。
いつか稽古したいなぁ。
ではと、宗旦作一重切竹花入「三井寺」が出ていたので「三井寺」にした。
私、謡を23年、ここ16年は月一回なのでスローペースにしても、も稽古しているのに「三井寺」をしていない。
「謡三井寺、舞松風」と云うのに、今、謡本を数えてみたら54冊もあるのに。
ちなみに、宗旦の「三井寺」は、利休作「園城寺」に倣ったとされる。
そうそう「燕子花図屏風」の「杜若」は、初めて茶事の亭主をする22年前の5月、「伊勢物語東下り」を趣向にしたくて、その時に稽古した。
光琳には、今回の屏風「燕子花図」「白楽天図」は二双ともだが、屏風に限らず謡曲を題材にしたものが多い。
嵯峨本の角倉素庵、本阿弥光悦、俵屋宗達につながる雁金屋だから当然ではあるが。
(つゞく
その2・
その3)

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