そごう美術館に行った。
ただし、行ってより今日記事を書くまで時間が経っている。
有元利夫展 -光と色・想い出を運ぶ人-
私がこの名を知ったのは、そう古いことではなく、逝去の年に多くの雑誌で組まれた追悼特集であったと思う。
強く印象に残り、その後実際に絵を目にして、ずっと気になる画家であったが、まとまった作品を見たのは今回が初めてである。
ほとんどが女性像、独特のプロポーション、独自の画風でひと目で有元と分る。
小さな顔に比して太い首、皆同じデザインの衣装で、首はそのまま肩へとつながり、脚は足元までの裾の長い衣装で見えない。
腕はパフスリーブで覆われていて、衣装が膨らんでいるのかとも思われるが、衣装の下の二の腕のボリュームを裸婦像で知る事ができる。
裸婦像は2、3点ほどあったと思うが、脚も堂々としていて、小さな乳房はなかなか魅力的、ボリュームのある肢体であるのに肉感的でない。
背景には、茎と葉のついた小さな花、蓮弁、雲、紙風船のような星、平行線の光線、タイル貼りのテーブルなど、同じモティーフが繰り返し描かれる。
岩絵具で描かれた風化を意識した絵肌、静寂な音が降りそそぐ。
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