(
その1 つゞき)
さて、茶湯においては、市販の茶扇の利休道歌を締めくくる歌に「守破離」の語があり、裏千家以外の方で利休作と疑わないことがある。
規矩作法
護り盡して
破るとも
離るゝとても本をわするな
(『近代黎明期の茶の湯
裏千家十一代玄々斎宗室の時代』
茶道資料館)
しかし、裏千家十一代玄々斎の「法護普須磨
ホゴブスマ 利休居士教諭百首詠」(1856)でしか確認できない歌とのこと。
(「『利休教歌』の系統と配列」 石塚修
茶の湯文化学会16年度大会)
また、玄々斎は『喫茶敵門瓦子
コウモンガシ』(1843)の中にも「守破離」を取りあげている。
守破離ト申三字ハ文
(緑水庵註:マヽ)法之習ニ有り、守ハまもる、破るハやふる、離ハ
はなるゝト申候、弟子ニ教ハ此守ト言処之事也、弟子守を習ひ尽し、能成候へハ、
自然卜破ル、是ハ前ニ言わか物ニ成たる故也、上手之段也、扨守のミニテもかた
わ、破れにてもかたわ、此上弐分三分を離れて名人之事也、此守
(緑水庵註:どの守
り?)、始の守トハ違ふ也、始ニ守ト言ハ此守トハ如何、此一段ハ大事之一段也、工
夫あるべし、
(『近代茶道への軌跡
裏千家十一代玄々斎宗室を中心に』 茶道資料館)
(つゞく
その3 )
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